胎動が少ない・減ったと感じたとき(妊娠後期)の対処と受診目安

妊娠後期に「胎動が少ない気がする」と感じて、このページにたどり着いたなら、まず深呼吸をしてください。赤ちゃんにも眠りのリズムがあり、しばらく静かな時間があるのは、ごくふつうのことです。多くの場合、しばらくすると、またいつものように動きはじめます。

そのうえで、確かめ方をお伝えします。まず、何か食べるか冷たいものを飲んで、左側を下にして横になり、静かに動きに意識を向けてください。それでもいつもよりはっきりと少ない、またはまったく動きを感じないときは、時間帯を問わず、その日のうちに(夜間でも)かかりつけ医・産院に連絡してください。待たないことが大切です。

まず確かめること・受診の目安

  • 落ち着いて、横になる。 何か食べるか冷たいものを飲み、左側を下にして横になります。
  • しばらく動きを数える。 静かに意識を向け、10回数えるまでの時間を見ます。
  • いつもより明らかに少ない/感じないなら、待たない。 その日のうちに(夜間でも)かかりつけ医・産院へ連絡してください。
  • 「念のため」で大丈夫。 産婦人科は、結果的に元気だった赤ちゃんを確かめることを歓迎しています。
  • 次の章で、横になって確かめる手順をくわしく説明します。

いつもより胎動が少ないと感じたら、まず何をすればいいですか?

慌てず、けれど後回しにせず、次の順で確かめてください。

  1. 何か食べるか、冷たいものを飲みます。 食後や、冷たいものを飲んだあとに、赤ちゃんがよく動くと感じる方は多くいます。動きを確かめるきっかけになります。
  2. 左側を下にして、横になります。 静かな場所で横になると、動きながらでは見逃しがちな小さな動きも感じとりやすくなります。
  3. 時刻を控えて、動きを数えます。 はっきりした動きを10回数えるまでの時間を見ます。多くの赤ちゃんは2時間以内、しばしば30分以内に届きます。数え方は胎動の数え方(胎動10回法の手順)をご覧ください。
  4. いつもより明らかに少ない、または感じないなら、連絡します。 2時間たっても10回に届かない、いつもよりはっきり少ない、まったく感じない — どれかひとつでも当てはまるなら、その日のうちに(夜間でも)かかりつけ医・産院に電話してください。

どんなときに、すぐ受診したほうがいいですか?

次のようなときは、時間帯を問わず、その日のうちにかかりつけ医・産院に連絡してください。

  • 食事をして、冷たいものを飲み、左側を下にして2時間横になっても、10回に届かないとき。
  • 赤ちゃんの動きが、いつもよりはっきりと少ない・弱いと感じるとき。
  • これまでの動きのパターンに、急な変化を感じたとき。
  • まったく動きを感じないとき。

迷ったら、連絡してください。「こんなことで電話してもいいのかな」とためらう必要はありません。日本産科婦人科学会も、胎動が気になるときはかかりつけ医に相談するよう、案内しています。産婦人科は、夜間の連絡や、結果的に元気だった赤ちゃんの確認を、いつでも歓迎しています。

胎動が減ったように感じるのは、なぜですか?

いつもより動きを感じにくくなる背景には、いくつかの理由があります。多くは心配のないものですが、念のため知っておくと、落ち着いて確かめられます。

  • 赤ちゃんが眠っている。 赤ちゃんはおよそ20〜40分の眠りをくり返します。そのあいだは、ほとんど動かないことがあります。
  • 自分が動き回っていた。 家事や仕事で動いていると、その揺れで胎動に気づきにくくなります。横になると感じやすくなります。
  • 前壁胎盤。 胎盤がお腹側にあると、クッションのようになって、胎動がやわらいで伝わることがあります。
  • 赤ちゃんの向き。 背中がお腹側を向いていると、蹴る動きが背中側に向かい、感じにくくなることがあります。

ただし、これらはすべて「あとから振り返ってわかること」です。その場では理由を自分で判断せず、いつもより少ないと感じたら確かめてもらう — これがいちばん安全な進み方です。ふだんの胎動の量については、胎動は何回がふつう?妊娠後期の目安もご覧ください。

よくある質問

夜中に胎動が少ない気がして目が覚めました。朝まで待っていいですか? いつもより明らかに少ない、あるいはまったく感じないなら、朝まで待たないでください。まず何か食べるか冷たいものを飲んで、左側を下にして横になり、しばらく動きに意識を向けます。それでもいつもより少ない・感じないときは、夜間でも産院の連絡先に電話してかまいません。産院は、夜間の連絡をいやがりません。

甘いものを食べたり冷たい飲み物をとると、胎動は増えますか? 食事のあとや、冷たいものを飲んだあとに、赤ちゃんがよく動くと感じる方は多くいます。ただ、これは「動きを起こす確実な方法」ではなく、確かめるきっかけにすぎません。冷たいものを飲んでも動きがいつもより少ないままなら、糖分を足して待つより、かかりつけ医に連絡してください。

1日だけ胎動が少なかったのですが、心配しすぎでしょうか? 心配しすぎ、ということはありません。たしかに赤ちゃんにも眠りのリズムがあり、静かな時間はありますが、いつもより少ないと感じたなら、確かめてもらう価値は十分にあります。産婦人科は、結果的に元気だった赤ちゃんを確認することを歓迎しています。気になったら遠慮なく連絡してください。

胎動が減るのは、お産が近いサインですか? いいえ。「お産が近づくと胎動が減る」というのは、よくある誤解です。お産が近づいても、赤ちゃんは陣痛が始まってからも動きます。臨月だからといって、胎動が減るのを「当然」と受けとめないでください。いつもよりはっきり少ないと感じたら、その日のうちにかかりつけ医に相談を。


出典・参考:日本産科婦人科学会による胎動・妊婦健診に関するガイダンス、厚生労働省の妊娠・出産に関する情報、産婦人科医監修の妊娠情報(ままのて)、たまひよ/ベネッセ。この記事は一般的な情報であり、あなたの妊娠を診ているかかりつけ医の判断に代わるものではありません。気になる変化があるときは、必ずかかりつけ医にご相談ください。

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