胎動10回法とは|何回・どのくらいの時間が目安?
「胎動10回法」は、妊娠後期に赤ちゃんの動きを確かめる、いちばん広く使われている方法です。やり方はシンプルで、赤ちゃんがよく動く時間に左側を下にして横になり、はっきりした動きを10回数えるまでの時間をはかります。多くの赤ちゃんは2時間以内、しばしば30分もかからずに10回に達します。もし2時間たっても10回に届かないなら、その日のうちにかかりつけ医に連絡してください。
この一文が、胎動10回法のすべてです。ただ、いくつか気になる点も出てきます — 続けて数えるのか、何を1回と数えるのか、今日はたまたま早かった・遅かっただけではないか。このページでは、それをひとつずつ見ていきます。そして、「10回」より「2時間」のほうが大切な理由もお伝えします。
要点
- 方法: ひとつの2時間のあいだに、はっきりした動きを10回数えます。
- かかる時間の目安: たいていは2時間よりずっと短く、20〜30分のことも多くあります。
- 何を数えるか: 蹴る・回る・押す・すべるような動き、すべて1回。長く回る動きは、まとめて1回。
- 終わりの合図: 10回に達した、その瞬間。それ以上は数えません。
- 連絡の合図: 2時間で10回に届かない、またはいつもよりはっきりとペースが遅いとき。その日のうちにかかりつけ医へ。
胎動10回法は、何回数えるのですか?
名前のとおり、10回です。蹴る・ぐるりと回る・押す・ピクッとするといった、はっきりした動きを10回数えます。「10回」という数字は、健康な赤ちゃんが活発に動いているときに、無理なく届く目安として使われています。
数えるのは「足で蹴った回数」だけではありません。種類を問わず、感じたはっきりした動きはどれも1回です。妊娠後期になると、鋭い動きよりも、ぐるりと回ったり押したりする動きが増えますが、それらもきちんと1回に数えます。
10回数えるのに、どのくらいの時間がかかりますか?
多くの健康な妊娠では、10回の胎動は2時間以内に、しかもはじめの20〜30分で感じられます。日本産科婦人科学会をはじめ、産婦人科医が監修する情報でも、10回の胎動を感じるまでの時間に目を向ける考え方が紹介されています。
赤ちゃんが眠っているあいだ — およそ20〜40分の眠りをくり返します — は、しばらくほとんど動かず、目覚めるとまとめてよく動くことがあります。ですから、はじめの数分でなかなか動かなくても、それだけで心配する必要はありません。数えはじめて10回に届いたら、その時点で終わりです。
逆に、2時間に近づいても10回に届かないなら、それ自体が連絡の合図です。「2時間」は、ただの目安ではなく、待ちすぎないための区切りでもあります。
なぜ「10回」より「2時間」のほうが大切なのですか?
「10回」という数字に目が向きがちですが、ほんとうに見ていただきたいのは、いつもより時間がかかっていないかです。ふだんは30分で10回に届く赤ちゃんが、今日は1時間半かかった — この「いつもとの違い」のほうが、回数そのものよりも大切な手がかりになります。
もともと動きが控えめで、いつも2時間近くかかる赤ちゃんもいます。それがその子の「いつも」なら、それでかまいません。大切なのは、ふだんのペースを知っておくこと、そして、いつもより明らかに遅くなったときに気づくことです。だからこそ、胎動10回法は「合格・不合格のテスト」ではなく、その子の「いつも」を知るための方法なのです。具体的な手順は、胎動の数え方(胎動10回法の手順)でくわしくお伝えしています。
2時間で10回に届かなかったら、どうすればいいですか?
まず、慌てないでください。そして、待たないでください。次のようなときは、その日のうちにかかりつけ医に連絡しましょう。
- 数えていて、2時間たっても10回に届かないとき。
- いつもより、はっきりと動きが少ない・弱いと感じるとき。
- 食事をして、冷たいものを飲み、左側を下にして横になっても、まったく動きを感じないとき。
産婦人科は、結果的に元気だった赤ちゃんを確かめることを、いつでも歓迎しています。胎動が減ったと感じたときの動き方は、胎動が少ない・減ったと感じたとき(妊娠後期)でもお伝えしています。
よくある質問
2時間は、続けて数えないといけませんか? はい。胎動10回法は、ひとつの2時間のあいだに10回を数える方法です。1日に少しずつ合計して10回、ではありません。赤ちゃんがよく動く時間を選び、続けて数えましょう。途中で気が散って数がわからなくなったら、つなぎ合わせず、もう一度はじめから数え直すほうが確かです。
5分で10回に届いたら、それで終わりですか? はい、それでおしまいです。よく動いていたというよいサインで、それ以上の回数まで数える必要はありません。かかった時間を控えておくと、その子のふだんのペースが見えてきます。早く終わった日は、あとは安心して過ごしてください。
夜寝る前に数えてもいいですか? 夜に赤ちゃんがよく動くなら、寝る前は良い時間です。ただ、横になってそのまま眠ってしまうと、数えそびれることがあります。眠気が強い日は、食後など起きている時間に切りかえてもかまいません。大切なのは時刻ではなく、ふだんよく動く時間に、起きて意識を向けられることです。
ただ静かな日だっただけ、ということもありますか? あります。赤ちゃんにも眠りのリズムがあり、20〜40分ほとんど動かないことはふつうです。1回だけ時間がかかった、というだけで慌てる必要はありません。けれど、いつものペースからはっきりと、続けて遅くなっているなら、それは様子をみてもらう合図です。迷ったら、その日のうちにかかりつけ医へ。
出典・参考:日本産科婦人科学会による胎動・妊婦健診に関するガイダンス、産婦人科医監修の妊娠情報(ままのて)、たまひよ/ベネッセ。この記事は一般的な情報であり、あなたの妊娠を診ているかかりつけ医の判断に代わるものではありません。